【学生インタビュー】在学生が主演・広報として参加!映画『いつかの走馬灯で』に込めた想いとは ー 制作に関わった学生に聞きました(後編)

2026.10.26
101号2026年秋
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映画『いつかの走馬灯で』では、本学の在学生や卒業生が、外部のさまざまな立場・世代の人々と力を合わせて作品制作に携わっています。
主演として出演したメディア創造学科3年次生の島田愛梨珠さん、広報スタッフとして関わったメディア創造学科4年次生の辻本智帆さん、小玉彩乃さんに、作品制作を通じての心境の変化や学んだことなどを伺いました。
後編では、作品への参加によって生まれた変化や成長、観る人へ届けたい想い、そして今後の目標や同志社女子大学で学ぶ後輩・受験生へのメッセージをお届けします。

作品を通して生まれた変化と成長~大学での学びが広げた新たな視点~

Q.作品に出演してから、自身の中で変化はありましたか。

島田さん:この作品に携わったことで、お芝居との向き合い方が変わり、自分自身の成長を実感しました。周囲の方からも「成長した」と言っていただき、自身を客観的に見られるようになったことも、大きな変化の一つです。
今回は一人芝居のシーンも多く、これまで経験したことのない役柄に挑戦したことで、俳優としての表現の幅が広がったと感じています。主人公の涼が抱える将来への不安や迷いには、私自身も共感する部分が多く、役を通して改めて自分の考え方や生き方について見つめ直すきっかけにもなりました。
どんな選択にも不安はつきものですが、この作品を通して、一歩踏み出す勇気や、自分で決断することの大切さを実感しました。作品を通して得た経験を、お芝居だけでなく今後の人生にも活かしていきたいと思っています。

Q.大学生活を通して、映像との向き合い方に変化はありましたか。

島田さん:大学で映像について学ぶようになってから、映画やドラマの見方が大きく変わりました。以前は物語や芝居を中心に見ていましたが、大学ではカメラワークや照明、編集、機材、カット割りなどを学んだことで、「この映像はどのように撮られているのだろう」と制作側の視点からも見るようになりました。
作品に込められた意図を考えながら鑑賞することで、映像への理解も深まったと感じています。また、自分が演じる際にも、カメラの位置や自分の身体の向きを考えるなど、画面を通してどのように見えるかを意識するようになりました。大学での学びを通して、以前よりも広い視点から作品に向き合えるようになったと思います。

Q.制作・広報業務を通じて、自身が成長したと感じることを教えてください。

小玉さん:複数のメンバーで役割を分担し、一つのものを作り上げる力が身につきました。特に、クラウドファンディングのリターン制作では、パンフレットやポスター、シールなど多くの制作物を同時に進める必要がありました。そこで、それぞれの得意分野や希望を踏まえて役割を分担し、協力しながら制作を進めました。
私はほかの3人のメンバーとともに、Xで配信している「学生広報日記」の総集編となる冊子「学生広報日誌」を制作しました。全体のデザインの方向性をそろえた上で、それぞれが見開き1ページずつを担当しました。「あんなこともあったなあ」と、これまでの広報活動をみんなで振り返りながら制作できたことも楽しかったです。最終的に、統一感がありながらも、それぞれの個性が表れた冊子に仕上げられたことが嬉しかったです。

辻本さん:初めてプロの現場に参加し、カチンコを使うタイミングを一から学んだり、俳優の導線を理解して自分が映り込まないように動いたりと、学ぶことばかりでした。撮影現場がとても温かい雰囲気に包まれていたことも印象に残っています。
助監督として活動する中で、カチンコを入れるタイミングや現場での立ち回りだけでなく、その場の状況や空気を読みながら動く力も少しずつ身につきました。
広報活動では、「学生広報日誌」の制作をはじめ、Adobe IllustratorやInDesignを使った制作、Xの運用などを通して、実践的なスキルを身につけることができました。

Q.今回の取り組み全体を通して学んだことや成長したと感じることを教えてください。

島田さん:授業で学んだことと現場での経験を結びつけながら、お芝居との向き合い方を改めて学ぶことができました。これまではいわゆる「いい子」の役を演じる機会が多かったのですが、今回はこれまでとは異なる役柄に挑戦したことで、自分でも気づいていなかった新たな一面を発見できたと感じています。
また、共演者やスタッフの皆さんとの関わりの中で多くの刺激を受けました。一つの作品を作り上げるために支え合うことの大切さを実感し、俳優としてだけでなく、人としても成長できた貴重な経験になりました。このチームで一緒に映画を作ることができて、本当に幸せでした。

辻本さん:大学の外の世界でチームを組み、社会人の方と協働する中で、やってみたいことは、まず声に出して伝えることが大切だと実感しました。思い切って口にしてみることで、周囲の方が話を聞いてくださったり、協力してくださったりして、実現につながることが何度もありました。
また、映画が企画され、脚本が生まれ、資金調達、撮影、編集、広報を経て公開に至るまでの流れを、すぐ近くで見ることができました。それぞれの工程で多くの人が関わり、作品が形になっていく過程を通して、映画制作の全体像を学べたことも大きな経験です。
自分から一歩を踏み出せば、挑戦できることは想像以上に多いことを、身をもって学びました。

小玉さん:まずは考え、行動してみることの大切さを実感しました。今回の活動はほとんどが初めての経験でしたが、思い切って行動することで、受け入れてもらえたり、協力していただけたりする場面が数多くありました。
例えば、クラウドファンディングを盛り上げるため、SNSで発信するだけでなく、実際にチラシを配り、自分たちの言葉で作品への思いを伝えました。直接熱量を届けることが、支援につながると実感しました。また、「学生広報日記」も思いつきから始めた取り組みでしたが、気がつけば400日以上続き、今では毎日の投稿を楽しみにしてくださる方もいます。
本作の広報活動では、私たちの自主性を尊重していただき、「思いついたことはどんどんやってみよう」という雰囲気の中で、意見を交わしながらアイデアを形にしてきました。難しさもありましたが、それ以上に楽しさがあり、仲間と協力しながら発想を実現に近づける力が身についたことは、自分にとって大きな成長だったと思います。

観る人へ届けたい想い~主演として、広報として伝えたいこと~

Q.この作品を観る方に、主演として伝えたいこと・見どころを教えてください。

島田さん:本作は3編の短編で構成されており、私が演じる主人公・涼も、それぞれ異なる人物として登場します。3つの物語は異なる世界線でありながら、どこかにつながりを感じさせるところが、この作品ならではの見どころです。
それぞれの作品で涼が抱える悩みや置かれている環境は異なりますが、将来への不安や「自分はどう生きていくのか」という問いは、誰もが一度は向き合うものだと思います。私自身も演じながら共感する部分が多くありました。
涼が迷いながらも一歩を踏み出していく姿が、観てくださる方の背中をそっと押すきっかけになれば嬉しいです。観る方の年齢や性別、置かれている状況によって感じ方も異なると思うので、幅広く作品を届けたいです。

Q.広報の立場から、この作品を観る方へ、どのような想いを届けたいですか。

辻本さん:「大人になった私たちは、これから何になればいいのだろう」という問いは、私たちの世代が直面する悩みであり、共感できる部分も多いと思います。
将来に迷いや不安を抱えている方が本作を観て、悩みながら過ごす今この瞬間も、いつか振り返れば自分の人生を形づくる大切な時間になるのかもしれないと、少しでも前向きに捉えられるようになってもらえたら嬉しいです。

小玉さん:「今の自分を、今の自分のまま受け入れてもいいんだよ」ということを伝えたいです。本作は、3つの異なる世界を生きる涼の物語で構成されています。怒ったり、悩んだり、前に進むことをためらったりと、日々を生きる中で共感できる、みずみずしい感情にあふれています。
現状から抜け出せるように手を引いてくれるわけでも、力強く背中を押してくれるわけでもありません。それでも、「葛藤する自分がいてもいいんだ」と思わせてくれるような、隣に並んで歩いてくれる作品だと思います。
私のように進路に悩んでいる方はもちろん、さまざまな世代や環境の方に観ていただき、それぞれがどのように感じたのかを聞いてみたいです。

進路選択と現在につながる原点~メディア創造学科を選んだ理由と、それぞれのスタート~

Q.メディア創造学科を受験したきっかけや、入学を決めた理由を教えてください。

島田さん:俳優を目指したきっかけは、兄の影響です。幼い頃、兄が事務所でレッスンを受ける様子を母と一緒に見学したり、CMに出演する姿を見たりするうちに憧れを抱き、兄の真似をするようになりました。やがて「私もやってみたい」と思い、8歳のときに事務所に入りました。
高校時代には、映画『魚の目』のオーディションを受け、出演したことをきっかけに、同志社女子大学メディア創造学科の先輩方や先生方と出会い、本学の存在を知りました。その経験から、演技だけでなく映像制作についても幅広く学びたいと思うようになりました。俳優として作品に出演するだけでなく、映像をつくる側の視点も身につけることで、表現の幅を広げたいと考え、入学を決めました。

辻本さん:幼い頃からドラマや映画が好きで、将来はメディアに関わる分野を学びたいと考えていました。大学案内のパンフレットを見たことをきっかけに、メディアについて幅広く学べる本学科に興味を持ちました。
高校時代にはメディアについて専門的に学んだ経験がなく、進学先として芸術大学も検討していました。しかし、当時はまだ将来やりたいことが明確に決まっていなかったため、映像だけに限らず、さまざまなメディアについて学びながら自分の関心を深められる環境に魅力を感じ、入学を決めました。

小玉さん:幼い頃から映画やミュージックビデオなどの映像を観ることが好きで、次第に、それらを「生み出す側」にも興味を持つようになりました。そのため、当初は芸術大学や映像系の専門学校も視野に入れて進路を考えていました。
そのような中、メディア創造学科の資料を読み、映像だけでなく、アイドル文化やライブ、本、ゲーム、写真など、幅広いエンターテインメントについて学べることを知りました。さらに、好奇心の赴くままに、学んだことを実践できる環境にも魅力を感じました。さまざまな分野に興味を持つ「ミーハーな自分には、ここが合っている!」と思い、入学を決めました。

これからの目標と未来への一歩~今後の挑戦、そして同女で学ぶ後輩・受験生へ~

Q.今後の目標や挑戦したいことを教えてください。

島田さん:まずは『いつかの走馬灯で』を多くの方に観ていただき、作品を通して、誰かが一歩を踏み出すきっかけを届けられたらと思っています。
俳優としては、これからも多くの作品に携わり、さまざまな役柄に挑戦したいです。経験を重ねながら、表現の幅をさらに広げていきたいと思っています。また、演出にも興味があるため、大学の卒業制作では自ら監督と主演を務め、自分にしかできない作品を形にしたいと考えています。
これからも、より多くの方の心に残る作品を届けられる俳優を目指して、努力を続けていきたいです。

小玉さん:本作の公開に向けて、引き続きSNSでの発信に力を入れたいです。現在はXでの「学生広報日記」が日々の発信の中心となっていますが、今後は作品のファンの方々により楽しんでいただけるような企画も、数多く届けていきたいと思っています。
また、さらなる挑戦として、在学生や卒業生をはじめ、多くの方が関わる本作だからこそ、大学と映画がより深くつながるようなイベントも企画したいです。本学の皆さんと一緒に作品を盛り上げることで、卒業までに大きな思い出をつくりたいと思っています。

辻本さん:『いつかの走馬灯で』を全国で公開することが目標です。そして、今回の経験を活かし、将来は自分自身でも映画制作に挑戦したいと考えています。
企画から撮影、広報、公開までの過程を間近で経験したからこそ、いつか自分でも映画館で上映されるような長編映画を制作したいです。

Q.同志社女子大学で学ぶ後輩や受験生にメッセージをお願いします。

島田さん:同志社女子大学は、「やりたい」「やってみたい」という気持ちを尊重し、形にすることを応援してくれる大学だと思います。まずは自分から行動してみることが大切です。
私自身、この大学に入学して本当によかったと感じています。自分の興味を深く学びたいという気持ちに応えてくれる環境があるので、皆さんにも、夢に向かってさまざまなことに挑戦してほしいです。

小玉さん:私も、同志社女子大学に入学してよかったと心から感じています。メディア創造学科は、さまざまな分野に興味を持つ人が、好奇心の赴くままに挑戦できる学科です。一つの分野を専門的に追究したい方にも、自分の興味を幅広く探したい方にも、それぞれに合った学び方ができると思います。
私自身、映画の広報だけでなく、短編映画やドキュメンタリーの制作、展示、海外研修など、やってみたいと思ったことに、同級生と一緒に挑戦してきました。その一つひとつが、今では大切な思い出です。
大学生活は本当にあっという間です。興味を持ったことには、あまり迷いすぎずに飛び込んでみてください。「自分の興味をもっと広げたい」「好きなことをとことん追究したい」「楽しい4年間を過ごしたい」と思っている方にとって、メディア創造学科はぴったりの場所だと思います。

辻本さん:メディア創造学科には、「やってみたい」という気持ちを受け止め、応援してくれる環境があります。さまざまなことに挑戦しながら、自分に合うものや得意なことを見つけることができます。また、パワフルで好奇心旺盛な仲間に出会えたことや、女子大学ならではの温かな雰囲気の中で学べたことも、自分自身の成長につながりました。
ぜひ、たくさん挑戦し、失敗も経験しながら、多くのことを学んでほしいです。挑戦した経験そのものが、きっと自分の力になっていくと思います。
そして、ぜひ『いつかの走馬灯で』もご覧いただけたら嬉しいです。この作品が、これからの生き方や日々を少し前向きに捉えるきっかけになれば嬉しいです。

プロフィール

学芸学部 メディア創造学科

島田 愛梨珠(3年次生)
辻本 智穂(4年次生)
小玉 彩乃(4年次生)

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